2012年12月23日日曜日

初めに(2)~平成25年以降の高校英語とは?

前回からの続きです。

来年以降の高校の教科書がどうなるのかを語る前に、
そもそも平成25年以降の高校英語が
以前と比べてどう変わるのかをおさらいします。






平成24年以前(平成15年から実施)

英語I・英語II…読解と文法


オーラル・コミュニケーション(OC)I・II…主に英会話(ただしその実態は英文法)


Writing…英作文


Reading…読解






平成25年以降(告示は平成21年)

コミュニケーション基礎…英会話


コミュニケーションI・II・III…読解と文法


英語表現I・II…文法と英作文


英会話…英会話



誤解上等(開き直り)で書きますと、下の四角の方が今後の英語の流れです。
より詳しくて正しい解説は、下の河合塾の方がまとめたリンク先をご参照ください。

2016年度新課程センター試験「英語」出題教科・科目(案)発表を受けて

さらに、文部科学省の学習指導要領のリンク先も張っておきます。

学習指導要領(平成21年告示)

文科省などによれば、今後の英語は、これまでの訳読中心だった英語教育、
および、いわゆる「ゆとり教育」による必須語彙数の削減などの反省に基づいて
基本的には、以後によるプレゼン能力を高めたりする英語によるアウトプット力を高め、
当然それに必要であろうと思われる修得すべき語彙数を大幅に増やし、
単に日本語に変換するだけの教科からの脱却を図るというものです。
これはいうまでもなくオーラル・コミュニケーションという
英語でのやり取り=アウトプットを目的とした科目が
現場において、大学受験という現実の前に基本的に無視され、
文法の授業にすり替えられていた実態を超克するのを目指したものであり、
文法は「コミュニケーション英語」のほか、「英語表現」という科目でしっかりこれを行わせる
方針を固めています。
割と現実を認識しつつ、その改善点を衝く妙案であるような気はします。
これまでの認識であるところの、「英語教育」=「英語→日本語」から脱却して、
「英語教育」=「英語を駆使する」ことにまた一歩近づこうとしてみたいと思っている
教育関係者の阿鼻叫喚の声が聞こえて来そうな感じがします。

現実を見ているなあと思うのは、「英語表現」という教科をしっかり設けたこと。
これは予想ですが、たぶん某省庁にはいるんですよ、英語が得意な、
だけど現実がよく分かっていない人が。
英語は使っているうちに覚える!とか、自分の経験だけで物を言う系の人が力握っちゃってて
そのせいで「オーラル・コミュニケーション」とかいう科目が出来ちゃったのだけれども、
まあ、力を失ったのでしょうな。でもその人はまだ結構上の方に何だかんだで留まっているから
後から色々言われちゃうるさいから、今まで「英語I」とか「英語II」とか言っていた教科の
名前を「コミュニケーション英語」という名前に変えることで目くらましにした。
それで「使っているうちに覚える!」と豪語する使えない上司をなだめているのかなと
勝手に予想したり。
いずれにしても「コミュニケーション英語」という科目は事実上の「英語I」とか「英語II」
ですので、科目名だけ変えて、ゆとり以前の英語教育に戻そうとしているのではないのかなと
思っているところです。

そこで、四角の中の三点リーダーの後に書いてあるのが、
その科目で具体的に何をやるかなのですが、
それはあくまで筆者の方でやるだろうことを
まとめたり予想したりして書いているのに過ぎません。
ただし、大学受験等を念頭に置くならこうなるものと思いますが、
当然、公式にアナウンスされたものではないので悪しからず。

そして、このブログでは基本的に、「読み物系」=「読解」の教科書の
内容について述べていく予定です。
「英語表現」とか「英会話」とかの教科書は
内容が紹介しづらいのでこのブログでは割愛します。

さて、前回のブログの続きを受けてその続きを書きます。前回の最後の文です。
そんな訳ですので、平成25年度からの英語の教科書が
どんなふうになるのか、と筆者は戦々兢々としていた訳ですが、
調べてみて、たいへん驚かされました。
何に驚かされたのかというと、平成25年度以降の教科書を見る限り、
特段、あまり変わっちゃいないということに驚かされたのです。

いや、プロが見れば「す、すごく変わった!ひィィィィ」なのかもしれませんが、
こちとら一介の塾講師に過ぎないもんで、
目先の定期試験とかにしか特に目が向かないもんで、
以前のものと、もっといえば私らが使っていた教科書と
大して変更はないじゃないかと思ったのです。
(私の時と比べると、「デカくなった」・「カラフルになった」
二大変更点ですな。あと「環境と弱者に優しくなった」もいれれば
三大変更点か)

そんなわけで、以下に教科書会社の紹介する
高校英語教科書(平成25年度版)のリンク先を貼っていきます。
ネタ元はこちらです。


東京書籍(All Aboard!・Power On・PROMINENCE)


開隆堂(ENGLISH NOW・Discovery)


開拓社(On Air)


三省堂(CROWN・MY WAY・VISTA)


教育出版(New ONE WORLD)


大修館(Genius・Compass)


啓林館(ELEMENT・LANDMARK)


数研出版(POLESTAR・BIG DIPPER・COMET)


文英堂(UNICORN・Grove)


増進堂(MAIN STREAM・NEW STREAM)

第一学習社(Perspective・VIVID)

桐原書店(PRO-VISION・WORLD TREK)

チアーズ(ATLANTIS)



※最後のチアーズのリンク先は、オーラル・コミュニケーションの教科書採択時の新聞記事を取り上げたブログの記事です。なお、文科省の教科書検定結果のアナウンスによれば、チアーズは『ATLANTIS English Communication I』の教科書が検定に合格しています。

教科書のタイトルは、見覚えのあるものも、そうでないものも並んでいます。具体的にどのような内容なのかは、詳しくはリンク先で!ではあるのですが、文科省の理想はとりあえずさて置いているのではないかと思わされます。ただし、語彙数はかなり増えていると見てよいです。

ちなみに、去年までは普通にあったのに、平成25年度にはその名が見当たらない教科書会社は以下の通り。

池田書店、旺文社

三友社出版、スクリーンプレイ出版は、コミュニケーション英語にはないものの、他の英語表現Iなどで教科書検定通過。

また、教科書のタイトルもだいぶ様代わりするようです。以下の名称は、今年まで英語I、英語IIおよびReadingの教科書として知られてきたタイトルですが、平成25年度に(一時的にかもしれませんが)消えるものです(ただし英語IIやReadingの教科書名としては平成27年度までそのタイトルは残ります)。*(  )内は出版社名

SUNSHINE(開隆堂)
PLUS ONE READING(開隆堂)


Magic Hat(教育出版) 
Lingua-Land(教育出版)

New Legend(開拓社)

Captain(大修館)

LovEng(啓林館)
ACORN(啓林館)

POWWOW(文英堂)
Surfing(文英堂)

Voyager(第一学習社)
Viva English!(第一学習社)

そして新しいタイトルは以下の通り。

Discovery(開隆堂)

MY WAY(三省堂)

New ONE WORLD(教育出版)

Compass(大修館)

LANDMARK(啓林館)

COMET(数研出版)

Grove(文英堂)

Perspective(第一学習社)
ATLANTIS(チアーズ)

2010年から参入した仙台にある「チアーズ」がニューカマーですが、
それ以外は古参がひしめいています。

…ということで、来年度から高校英語教育は一新を目指していくものと思われますが、
このブログは特にそういうことには目もくれず、
読み物(Reading)系の教科書の内容を紹介していくというものでして、
前の指導要領に基づくものと
新指導要領に基づくものの2種類を紹介していきます。

ということでよろしくお願いします。













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